【カラオケ行こ!】が面白い!うますぎる伏線回収に圧巻!ネタバレありの伏線7つ

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2025年の夏アニメとして話題になった「カラオケ行こ!」

アニメが始まる時期が他のアニメより少し遅く、たった4話で終了したため、アニメ見逃した!という方もいるかもしれませんね。

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目次

カラオケ行こ!ってどんな作品?

「カラオケ行こ!」は、和山やまさんの短編コミック。

コミック1巻のみで、前後編でメインの話が入り、番外編が書き下ろしで入っています。

初出が雑誌などではなく、なんと同人誌

つまり、自費出版で作った作品が出版社からコミックとして出版されたパターンの作品なのです。

では早速、作品について深掘りしていきましょう。

主人公は合唱部の部長で、部活引退前の中学3年、岡聡美。

普通の中学生として過ごしていました。合唱部のコンクールの日、目の前にオールバックで黒服のいかにもヤクザな風体の男に「カラオケ行こ!」と拉致され(ナレーションに拉致と記載)、近くのカラオケボックスに行くことになります。

もう一人のメインの人物、聡美を拉致した、いかにも…な風体のオールバックの男が成田狂児。祭林組の若頭補佐。

カラオケボックスに狂児が連れてきて聡美に頼んだのはなんと歌がうまくなるコツを教えてほしいということ。

実は年に4回、組ではカラオケ大会があり、その歌声をジャッジするのは祭林組の組長。

組長は絶対音感をもっており、一番下手だとジャッジされると、組長に刺青を彫られてしまうのです。

組長に刺青を彫られるのにおびえるヤクザ…ちょっと笑えます。

が、組員にとっては深刻な問題。

なぜなら、組長は刺青に関しては素人。素人が彫る手彫りの刺青はめちゃくちゃ痛い!

それから逃れるべく、狂児は聡美に歌のコーチを頼んだ、という理由があったのです。

刺青をこわがる893という設定は、絶妙にコミカルだと思います。

H2カラオケ行このアニメ版の評価は?

カラオケ行こ!はアニメで盛り上がったといえると思います。

アニメの声優は男性でも高めの声のキャラを担当されることの多い人気声優の堀江瞬さんが聡美の声を担当。

狂児の声はこちらも人気声優で多くの人気キャラを担当されている小野大輔さんが担当されています。

小野さんの演じるイケボで関西弁のヤクザ狂児がとてもいい。おじさんぽさもあり、コミカルにも感じる部分も最高です。

主人公聡美も地味ですが、狂児との対比になっており、ヤクザ相手に下手くそといえるほど毒舌。

作品自体もアニメ雑誌の表紙を飾ったり、特集が組まれるなど、今期の夏アニメのなかでもかなり人気があるようです。

カラオケ行この伏線回収7つ!ネタバレ注意!

普通に読んだり、アニメを見るのもすごく面白い作品ですが、この作品が本当にすごいと思わせるのは見事な伏線回収です。

短編のため、わかりやすいのもありますが、伏線に気が付くと、本当に伏線の張り方と回収がうますぎることがわかります。

伏線の部分と回収を同時に解説していくので、ここからはネタバレします。

もし、先に原作やアニメが読みたいという方はそちらを観てから読んでくださいね。

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伏線①ナレーション

伏線の1つ目はナレーション

冒頭のナレーションがラストに向けての伏線になっています。

ナレーションには一人称や三人称など様々なタイプがありますが、これは主人公聡美の一人称になっています。

しかし、一般的な一人称のナレーションとは少し違う感じにも受け取れないでしょうか。

まるで、小説のような独特な書き出し。

冒頭の「あの日はなんだか~」とまるで過去のことを語ってるようにも。

そう、ネタバレをすると、実はこの作品は過去の話。

聡美の思い出をナレーションで語っているのです。

そうわかるのは、終盤に登場する聡美が3年後の高校3年の時に書いた卒業文集。

同級生の一人がこれ本当かな?と読んでいるシーンへと回収されているのです。

冒頭からすでに伏線が張られて、卒業文集の作品として描かれている。

独特のナレーションに違和感を読者が感じつつも、コミカルで読みやすい話に入り込んでしまうので、同級生の一人が卒業文集を読んでいるところまで過去の話であったと気が付かせないナレーションの伏線に脱帽してしまうほどの自然な伏線回収は、見事だと思います。

伏線➁聡美の変声期

2つ目が聡美の変声期。声変わりです。

聡美の声変わりは作品の鍵にもなっています。

聡美は合唱部でソプラノを担当しており、中学生最後の大会でソロパートをまかされます。

声変わりすると、これまでのようなきれいなソプラノの高音が出せなくなり、声がうまく出せなくなってしまうでしょう。

合唱部をしているとなればこれは大きな問題ですよね。

この声変わりに、聡美は大きく動揺し、焦ります。

実はこの声変わりがクライマックスの聡美がカラオケするシーンで回収されます。

次で紹介する伏線の回収にもかかわってくるので、先に3つ目の伏線をみていきましょう。

伏線③成田狂児の勝負曲が「紅」

3つ目の伏線は狂児の勝負曲が「紅」。

「紅」はXJAPANの代表曲の一つ。カラオケで素人が歌うにはなかなかハードな曲です。

狂児の世代はちょうどバンドブーム世代なので、聞きまくっていたと考えて…というかおそらく聞きまくっていたと思われます。

狂児がこの曲が本当に好きで若いころ聞きまくっていたというのは、歌詞に特にない「紅だー!」と叫ぶシーンがわざわざ描かれているところで推測できます。

ライブなどでボーカルのTOSHIさんが前奏を歌った後、「紅だー!」と叫ぶのですが、それをわざわざ再現しているところからも、相当この曲が好きで歌いまくっていたんだろうというのがわかるでしょう。

さて、この「紅」の曲も物語の大きな鍵の1つ。

狂児が聡美に勝負曲だと披露しますが、「裏声が気持ち悪い」と一蹴されます。

「うそーん」っていうやくざっぽくない言い方のやり取りもおもしろいですよね。

しかし、聡美に歌わないほうがいいといわれても狂児は練習曲に必ず「紅」を入れます。

声と曲があってないからやめたほうがいいといわれてもこれで勝負するつもりだったのでしょう。

それを聡美はうすうす気が付いていたことがクライマックスのシーンでわかります。

カラオケ大会の当日、その日は聡美の最後の合唱コンクールの日でもありました。

会場に向かう途中で聡美は交通事故の現場に遭遇します。

そこには見慣れた車、狂児の車が…

いてもたってもいられず、聡美はカラオケ大会の会場であるスナックのほうへ向かってしまいます。

そこで狂児は組長から「地獄へ行った」と聞かされ愕然とする聡美。

そして、組長から1曲歌えと言われ、聡美は迷わず「紅」をオーダー。

この「紅」の曲を聡美が選んで歌うことで、聡美の声変わりも狂児の勝負曲も伏線が回収されています。

変声期のせいで高音が出にくくなったため練習しまくっていた聡美の声は、ハスキーボイスになっており、曲を聴いてたほかの組員から「令和のトシや…」って言わせてしまうほど。

これが2つ目の伏線「変声期」の回収にもなっているんですね。

アニメではワンコーラス聡美が見事なハスキーボイスで紅を歌い上げているのでぜひアニメ版でも見てもらいたいです。

アニメ版はこちらから

伏線④狂児の名刺

伏線の4つ目は「狂児の名刺」です。

最初にカラオケボックスに行ったときに、狂児から名刺を渡されます。

名刺を渡されても困るだけで捨てることもできず、聡美は座っている座席の後ろに隠します。

カラオケボックスに行くとシートと壁の間に時々何か刺さっていることがあるのを見たことがある人もいるのでは?

カラオケボックスあるあるを再現しているコミカルな演出です。

しかし、これも伏線になっているんです!

高校を卒業し、卒業式のあとのクラスの集まりで行った部屋が偶然にも狂児と初めて会った場所。

座った席の後ろになにか挟まっているのを見つけるとそれは、3年前聡美自身がそこに挟んだ狂児の名刺だったのです。

そっとそれを今度は持つ聡美。

そしてこの名刺はもう一度出てきます。

ラストに上京するために東京行きの飛行機を待つ聡美。

聡美はなんとなくこの名刺を見ていると…

「しょぼい名刺やなぁ」と聞きなれた声が。

振り向くと、そこには本物の成田狂児が!

そして、新しくなった名刺を渡す狂児。

狂児の名刺は二人が再び出会う伏線になっていたんです。

あのカラオケ大会のあと狂児と聡美は会うことはなかったのですが、再び古い名刺を見つけたことは二人の再開を暗示していたことになりますよね。

本当にうまいです。

伏線⑤お守り

伏線の5つめはお守りです。

お守りは伏線というか、フラグの定番なので、聡美が母と兄と父からの3人からお守りを渡されたときにこれは何かあるな…と気が付く人は思っていたでしょう。

伏線はクライマックスの紅を聡美は歌うために自然にスナックに行くように事故が起きるという形で回収されています。

伏線⑥組長の愛人のスナック

伏線の6つ目はカラオケ大会の行われる組長愛人の経営するスナックです。

ここでカラオケ大会するんやと狂児から案内されます。

しかし、あまり治安のよくない地域にあるため、この辺には来るなよ!と狂児から念を押されますが、事故のあと聡美は狂児を探しにこのスナックに来てしまいます。

お守りを渡しにこの近くにも訪れて狂児の元舎弟に絡まれているので、普通の中学生が踏み入れることがまずないヤクザの世界にはいる伏線になっているといえるでしょう。

伏線⑦狂児の車の助手席

最後、7つ目の伏線は「狂児の車の助手席」です。

狂児のカラオケのコーチやめようとおもいますがやっぱり続けると言ってしまいます。

そのとき、狂児から「自分の車の助手席に乗った人は自分から離れられなくなる女も聡美君も」と、言われてしまうのです。

口説き文句のようにも聞こえますが、これも二人が再び会うという伏線になっていると考えます。

事故が起きて狂児の生死がわからなくなる前に言っているので、聡美が「紅」を歌い切った後に狂児が現れますが、実は生きていたという伏線になっていると考察できるでしょう。

そしてラスト。高校を卒業して大学生になった聡美は関西空港で再会します。まさに離れなくなった二人を表しているといえるでしょう。

まとめ

カラオケ行こ!の伏線回収がすごい!ということで考察してみました。

アニメ版でみるとコミカルさとテンポの良い関西弁についつい見入ってしまうのですが、アニメを観た後にコミックを読むとちりばめられた伏線に圧倒されます。

アニメ版はカラオケを実際に歌っているので、声優さんの歌唱力も楽しめるので、アニメもコミックも両方読みことをおすすめします!

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この記事を書いた人

元書店員。自身も本を月に10冊以上読む本の虫です。オーディオブックの利用で本を読む量が更にUPしました!元書店員の目線からオーディオブックの魅力を徹底解説しちゃいます!

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